茨城県西支部養護教員部が主催する学習会で認知行動療法(心に寄り添う保健室での対応)についての研修を養護教諭向けに行いました。
茨城県の県西支部養護教員部が主催する学習会で認知行動療法についての研修を2019年11月に行いました。部会のアンケート結果が届いたので、結果とともにレポートをお届けします。
研修の詳細
テーマは
「子どもの心に寄り添う保健室での対応 〜認知行動療法を活かして児童・生徒の心を理解する〜」
詳細チラシはこちら↓
(研修を企画してくれた養護教諭の方々がチラシを作成してくれました)
当日の参加者は21名。
小学校・中学校の養護教諭で、養護教諭経験は2年〜36年まで様々でした。
(経験年数の平均は18年。)
実際の研修内容
1時間半の研修の流れ↓
現場で困るような場面で、養護教諭自身の感情も大切にしながら、どんな風に対応するかをワークなどを用いて検討しました↓
部会報告書
部会が後日回収したアンケート結果はこちら↓
参加者の感想
当日に感想を書いてもらったものの一部はこちら↓
【養護教諭:40代】
・子どもの心に寄りそうには、まず自分自身の心を理解することが大切(大前提)だなと思いました。
・ワークを通して、ある事例に対して抱く感情は人それぞれ違うことに気づかされました。今までは自分の思い込みで相手の気持ちを想像してしまっていました。
【養護教諭:40代】
・教員もネガティブな感情を持っていいこと。それをその子のアセスメントに使うとよいこと。
・保健室に来ることは、とてもよいことだと分かった。ネガティブな感情も出していいというサインを出せる大人になりたい。
【養護教諭:20代】
・共感について、ネガティブな感情を取り除くために共感が大切であること。相手がわかってもらえないと感じても何度もチャレンジしてよいこと。
・感情の送料という視点から見ていくと、来室する子たちにも、もっと優しく対応できるかなと思いました。
【養護教諭:20代】
・教員がネガティブな感情を受けることは悪いことではない
・今まで、子どもの思考にばかり目をやっていたが、感情の部分も大切で、寄り添う必要があると思った。
【養護教諭:20代】
・保健室にくる子は、対処行動ができているということ
・子どもの行動や言葉だけでなく、その奥になる感情も考えてあげたいと思いました。
【養護教諭:40代】
・子どもとの会話の中での感情の言葉をききのがさない。
・自分の心を知る
・「共感」ということでも人によってちがうとらえ方をする
【養護教諭:50代】
・1つ1つが腑に落ちました。心の仕組みが具体的で理解できた。アセスメントが大事ということ。
・自分のネガティブ感情には、正直であっていいということ(心が軽くなった)
・人に話して、共感してもらうことが大切であること。解決しなくても過程が大事
【養護教諭:50代】
・自分の心の安定が相手の心に寄り添えるのに、大事であると感じました。
・相手を理解しようと寄り添って関わっていても、相手の本音のネガティブなところまで受け入れてあげれていないこともあったと思います。それでも相手を信じて寄り添い続けていきたいです。
【養護教諭:20代】
・ネガティブな行動をする背景には、心がネガティブでいっぱいだということがとても印象的でした。
・保健室に「感情のことばカード」をおいているので、これは活用できる!と思いました。まずはネガティブな感情を見つけてあげるのが大切だと思いました。
感想を読みながら、養護教諭の児童・生徒の心に寄り添いたい、その強い気持ちが伝わってきました。今後も意見を参考に、さらにより良い研修にしていきたいと思います。今後、研修はオンライン開催も行っていく予定です。
教育現場、医療者、専門職の研修をオンラインで開催を検討している方がいましたら、ご連絡いただければと思います。